米国の方からお問い合わせの連絡を頂いた。事前に、紹介者の知人から電話があり、「TOM(仮名)は自分のことをtheyと呼んでほしいようです。私も慣れなきゃね。」(TOM would be “they.” They prefer to be referred to as “they.” I have been training myself.)とのこと。当然なのだが、英語ネイティブの人も変化する言葉のルールに従おうとしている様子が感じとれて興味深かった。
ここ最近、英語圏の人を紹介される時に、名前の横に(they/them)をつける表記を見かけるようになった。名刺にそう書かれていることもある。英語を話していると、sheやheなど性別やジェンダーを感じさせる単語がどうしても多く登場することになる。こうした言語的特徴も影響しているだろうが、英語圏でジェンダーレスやノンバイナリー(「女性」か「男性」という二元的枠組みを超えたものの考え方)を主張する人びとは増える一方である。日本においてもそうしたことへの感度は高まっている。
新しい言葉遣いや言葉のルール変更には、当初はどうしても違和感が付きまとうが、必ずそのうちに慣れていくものでもある。そのうち、中学校の英語の教科書にも三人称単数”they”は登場するだろうか。
三人称単数のthey/their(全てTOMのことを表す)を使った文章をいくつか作ってみると、以下のようになる。
“Tom runs two hours every day. So they are physically strong.”
“Tom runs two hours every day. They even go to the gym after that.”
“Tom used a ball to play with THEIR baby brother. They put it in their shoebox after that.”
所有格は”their”、目的格は”them”。
THEYに対応する動詞は、BE動詞の場合、”They are…” となり、
一般動詞の場合は、複数形扱いなので-sはつきません。
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